歯科・審美歯科(東京都葛飾区)

東京都葛飾区の歯科 上野歯科医院からトピックス

口腔機能低下症(舌口唇運動低下)

こんにちは、メンテナンス担当の歯科衛生士です。

いつまでも元気に食べて・笑って・楽しくおしゃべりするために、「口腔機能低下症」を
予防して「お口の衰え」をくいとめましょう。

今回は、舌口唇運動低下についてお話します。

舌口唇運動機能低下とは、舌と口唇の巧緻性および運動速度で評価をします。
「パ」「タ」「カ」と、それぞれの音節を5秒間できるだけ早く発音させ、その発音回数を数え、1秒当たりの発音回数が6回未満で運動機能低下と評価します。
そして、「パ」は口唇の運動機能、「タ」は舌先の運動機能、「カ」は舌の後方の運動機能がどうかをみることができます。

パ・タ・カ

口唇と舌の運動機能の低下は,加齢や疾患に伴う 口唇と舌の運動機能の低下や可動域の低下によって起こります。 舌口唇運動機能低下が進行していくと,滑 舌の低下による構音障害や発音障害として言葉の発音が難しくなるだけでなく、食べこぼしが多くなったり、食べ物を喉に送り込むことが難しくなってしまったりします。 これらの障害により,コミュニケーションの低 下,社会性の低下などを引き起こすリスクがある。

むせる

全身疾患の影響や加齢などによって、脳・神経の機能や口腔周囲筋の機能が低下した結果、
舌や口唇を動かす速度や細かな動作を行なう能力が低下した状態のことをいいます。
舌や口唇の運動機能が低下すると、食事や栄養状態、発音、生活機能および生活の質などに
影響をおよぼす可能性があります。

栄養バランス

加齢や病気が原因となり、脳神経系の機能やお口の周りの筋肉の機能低下が生じた結果、舌や口唇の運動において速さ・動かせる範囲・功緻性などが低下してしまいます。
そこで、発音訓練で滑舌よく発音したり、なるべく早く発音する訓練を組み合わせて
行うことで滑舌の向上に繋げるようにしていきましょう。

○発音訓練
①パタカ運動
パッパッパッと一文字ずつ滑舌よく発音する訓練とパパパと早く
発音する訓練をしましょう。
1日3回食前に10回ずつ行いましょう
パの発音 口唇の動き
タの発音 舌の前方の動き
カの発音 舌の後方の動き
(パ)口唇を閉じる
(タ)上顎に舌の先をつける
(カ)上顎の先に舌の付け根付近をつける

パタカラ体操

②あいうべ体操
声は大きく出さなくて大丈夫です。
口の周りの筋肉を大きく動かすイメージで行いましょう。

あいうべ体操 

舌の機能向上   
舌の重要な機能の一つは咀嚼運動や嚥下運動の補助作用です。舌の形態や運動が反射的に調節されることによって咀嚼運動や嚥下運動をスムーズに行うことができます。これに関係のある舌の運動には次のようなものがあります。
●口輪筋、頬筋との協調的な働きにより、咀嚼中、食べ物を咬合面に集めて こぼれないように保持する。
●唾液と食べ物を混和することで嚥下しやすくする。
●口腔前庭や歯間に挟まった食片を取り除く。
●口蓋や歯の舌面との間で食べ物を押し潰す。
●食塊を口腔から咽頭部に送り込む。 検査機器例 自動計測器 健口くんハンディ(竹井機器工業)

(1)発語器官の巧緻性運動 効果:舌運動機能向上
方法:①口を開けたまま、舌先で前歯裏を上下交互に素早く触れる。    ②口を開けたまま、舌先で口角を左右交互に素早く触れる。
    首や顎を動かすことなく舌先のみ運動させる、舌の分離運動が弱いと巧緻性運動ができない。
(2)舌だし 効果:咀嚼機能向上
方法:①舌を出したり引っ込めたりする。    
②舌を左右に動かす。
③①・②を 2 回行う。
(3)舌押し 効果:咀嚼機能向上
方法:①口の中から舌で上唇と下唇を 「ムー」と押す。
②左右の頬を口の中から舌で押す。(アメ玉をくわえているように)
③①・②を 2 回行う。
(4)舌打ち 効果:舌の筋力を鍛え、舌圧を高めることで飲み込みを良くする
方法:①舌打ちを 16 回速く行う。唾液が飛ぶので、手でカバーすると良い。
口腔周囲筋の筋力向上 べー 食べ物を口腔内へ取り込み、円滑な咀嚼がなされるためには、口輪筋、頬筋 などの口腔周囲筋が大切な役割を果たしています。
●口輪筋は、口唇を閉じたり、口を前方に尖らせる働きがあり、食べ物が口か らこぼれ落ちないようにしている。
●頬筋は、頬を歯列に押し付け、食べ物が歯列の外側に落ちないようにして いる。

舌の体操

(1)口唇ストレッチ 効果:口輪筋の筋力増強
方法:口の周りの筋肉をしっかり動かして、「ア・イ・ウ・エ・オ」を 4 回発音する。 口唇を突き出したり、横に引いたりしてはっきり発音する。
(2)口開閉 効果:開口運動をスムーズに行う。
方法:①「アー」と口を大きく開く。
②「ムー」と口唇を強く閉じて口をつむぐ。
③①・②を 4 回行う。
(3)頬ストレッチ 効果:鼻咽腔閉鎖、口唇閉鎖のトレーニング 口腔周囲筋の筋力増強
方法:①口を閉じたまま頬をしっかりふくらませる。
②口をすぼませ、頬を吸うようにする。
③①・②を 4 回行う。 舌・口唇・頬の機能強化(総合的な訓練)
(1)構音訓練 効果:食べる機能を高める。「パ」は食べ物の取り 込み、「タ」は送り込み、「カ」は飲み込み、「ラ」は食塊形成の機能向上。
方法:「パパパパパパパパ」(8 回)と速く大きな声で 発音する。 パ・タ・カ・ラを発音する。各発音 8 回を 2 セット行う。

よくむせる・食べこぼしが多くなったなど心当たりがある方は、是非体操をしてみて下さいね。

次回は低舌圧についてお話します。

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